旅好き会社員、アメリカに長期滞在(2回目)する。

ラッキーなことにインターバル1年で2回目のアメリカ長期滞在権(半年)をげっとした企業知財部員のブログ。

181017_米国特許に関する試験、申し込みプロセスについて

アメリカに長期滞在する知財関係者では、この試験を受けることに興味を示す人も多くいるものの、実際に受けた人の体験記、申し込み手続きなどはあまりネット上に落ちていません(少なくとも日本語で検索する範囲では)。なので、とりあえず申し込み手続きについて、備忘のために書きます。備忘って、私にはもう必要ないのだが、今後続く人がいそうなのでね。。

 

結論からまず申しますと、提出する書類は以下でした。

これで100%とは言い切れないですが、少なくとも私はいけました。

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 ■申し込み関係

PTO-158フォーム(試験申し込み書類)・・・試験要綱に入ってます

・費用支払いフォーム(PTO-2038)・・・ググったら出ます

■成績関係

・大学の学部の成績証明書

・大学の卒業証明書

■ビザ関係

・ビザ書面のコピー&パスポート写真面のコピー

・ビザ手配時に作成した書類/サポートレターの全コピー

 ⇒ただしビザには、米国内での業務の助けのため、この試験を受験する

  ということをあらかじめ記載しておく必要あり。

■費用

・$300(試験申し込み時)

・$165(試験センター予約時)

■マナー的な

・カバーレター(自分の所属する会社のヘッダーで)

■カテゴリーAに当てはまれなかった人

・大学のシラバスのコピーとかデータ

シラバスの翻訳(セルフ翻訳でOK)

・真面目に翻訳した旨のサイン(フォームは自由)

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手順

①申し込み区分の確認

②書類整備

③応募

④試験センターの予約

⑤試験がんばってください

 

①申し込み区分の確認

興味がある方はまず受験要綱を読みましょう。

受験要綱

https://www.uspto.gov/learning-and-resources/patent-and-trademark-practitioners/becoming-patent-practitioner/registration

試験を受けるには、大学(学部のほう)で、サイエンス関係の規定の単位を取れているかどうかが問題になります。試験要綱の中に「Category A」という欄があり、そこに、出身学部が記載されている人は、きっとすぐにでも受験許可が下りるでしょう、おめでとうございます。

ここで「CategoryA」に入らなかった人は、他の手段で、自分が特許を扱うのに必要な程度のサイエンスのたしなみがあることを証明せねばなりません。具体的にはまず「自分が在籍した当時の、大学の学部のシラバス」を取り寄せてください。

これ以外に、日本から持ってくる必要があるのは「大学の卒業証明書(英文)」と「成績証明書(英文)」です。

 

②書類整備

申し込み区分が確定したら、各種書類を取り寄せ、手元にそろったら書類整備を始めましょう。

■申し込み書類

PTO-158フォーム(試験申し込み書類)・・・試験要綱に入ってます

 ⇒記入方法は、試験要綱に書いてあるのでそれに基づき記入します。住所関係いろいろは後程。

■成績関係

・大学の学部の成績証明書

 ⇒専門教科(一般教養でなく)として取得した単位にマーカーで目印を付けます。間違うと面倒なので、卒業証明&成績証明は各2部づつ確保しておくことをお勧めします。

 

■費用

費用支払いフォーム(PTO-2038)をググって探し、費用を$300として支払います。支払いの名目は試験要綱に記載あり。後で余裕があれば追記します。

■カテゴリーAに当てはまれなかった人

・大学のシラバスのコピーとかデータ

シラバスの翻訳(セルフ翻訳でOK)

・真面目に翻訳した旨のサイン(フォームは自由)

⇒私はカテゴリーBになったので、大学で取得した単位のうち、専門課程のものが30科目(30単位ではありません。単純に科目が30必要)以上あることを証明せねばなりませんが、シラバスは日本語のみでした。そのため、シラバスに記載されている科目を英語に書き直したものを印刷して添付しました。本物のデータは可能なら後程紹介します。翻訳時にはサインを付けます。サインは

http://www.immigrantjustice.org/sites/default/files/Appendix%20J%20-%20Certificates%20of%20Translation%20for%20Foreign%20Affidavits%20and%20Documents.pdf

こんな感じのフォームに日付とサインをいれます。これでOKなんかい!セルフじゃ誰も補償してないじゃん!て感じですがこれでOKです。

 

■マナー的な

⇒最後に、送付書類一覧などを記載したいわゆるカバーレターを作ります。私は自分の会社のレターヘッドを利用しましたが、友人は、お世話になっている滞在先の特許事務所(弁護士事務所)のレターヘッドを使わせてもらったと言っていました。どちらでもよいと思いますが、レターヘッド無しではダメそうです。こちらのサンプルを書いてくれた人には本当に感謝しかないです。私はこれを自分で使えそうな状態にModifyして使いました。しかしこのサンプルを置いてくれた人、インテリジェンスすぎませんかね。。

http://book.geocities.jp/h_highstone/SAMPLE_Patent_Bar_Application_Front_page.pdf

 

③応募

全書類が揃ったら、とりあえず封筒などに入れて私は郵便局に行きました。USPTO/OEDに送付するため住所を控えてUSPSに向かい、USPSにおいてあったPrioority Mailだかなんだか、赤い薄っぺらいA4よりちょっと大きいサイズの封筒にその場で住所を記載して窓口へ。$5ほどで発送できました。

ここからはOEDの対応待ちですが、私の場合はこんなスケジュールでものごとが進みました。

9/23 書類を発送

10/3 OEDから、書類郵送先の確認の電話(イレギュラー)

10/9 封筒が手元に到着、試験日予約ができるようになった

私は、年内で帰国する旨のビザを付けていたので、急いでくれた可能性があります。全員このスケジュールでいけるかどうか不明なので、早めの準備をお勧めします。

 

 

④試験センターの予約

試験は、試験センターで行います。

Prometric: Trusted Test Development and Delivery Provider

10月9日に受験予約可能になってすぐサイトを確認したところ、最短受験可能日は10月18日でした。次の受験可能日は10月30日頃でした。試験日の予約ができにくく、受験可能状態になってから1か月くらい期間が必要、という話を聞いていましたが、場所と時間を選ばなければもうちょっと短いインターバルで受験できそうです。ちなみにワシントンDC近郊には4か所のテストセンターがあり、それぞれで空き日程は異なります(4か所、とは、DCのど真ん中KStreet沿い、フォールズチャーチ付近、ベセスダ付近、ニューャロルトン付近)

10月18日、19日あたりはおそらくキャンセルが出たことによる空きと見受けられるので確実視しないほうがいいですが、10月15日の時点で11月1日の予約ができる状態だったので、まあ最低2週間かな、という見解です。

ここで予約をする際に、試験センター利用料$165が必要です。申し込み時にオンラインで支払います。

 

⑤試験がんばってください

勉強方法はみなさんいろいろ考えがあるようですが、私は実際にまだ受けていないのでなんともいえません。。万一受かれば教材など情報公開したいところですがあまり期待はしないでください。

 

というわけで、試験を受ける予定の方は日本から持ってくる書類、ビザ手配時のサポートレターの記載等、お気をつけてお越しください。ビザに何も言及がないと受験不可になることもあるようです。。

 

 

Akko